第17回全国高校生ポスターコンクール(2018

  テーマ 「まつり ~ 私のまつり自慢 ~  」  

応募総数956点から選ばれた奨励賞以上の作品です。 

最優秀賞

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温羅じゃ!


魚見 凪 

岡山県立岡山工業高等学校3年 

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【制作意図】

おかやま桃太郎まつりのうらじゃパレードでは、たくさんの人が温羅(うら)という鬼を模した化粧をして踊ります。踊り手の凛々しくも鬼のように情熱的な表情がとてもかっこいいので、それを表現しました。  

【U.G.サトー賞】


黒鬼 


森山 陽菜 

福岡県立太宰府高等学校1年 


【制作意図】

私は地元の久富盆綱曳きという祭りをテーマに描きました。煤で黒鬼に扮した子供達が綱を引きながら街を歩き回ります。その黒鬼達の楽しそうな笑顔が印象的で、この笑顔を通して祭りの楽しさを伝えようと思いました。

【岐阜県知事賞】


夜高だわっしょい


今井 緋奈子  

富山県立高岡工芸高等学校3年 


【制作意図】

夜、暗くにぎやかななかで赤く美しく光る山車が伝わるような写真を選びました。見た人が、み力を感じるようなポスターにしようとしました。

【大垣市長賞】


祭り漢 


東原 映 

東海大学付属相模高等学校3年 


【制作意図】

お祭りではっぴを着て盛り上げている男の人達の背中のたくましさと、祭りに対しての情熱や、やる気に満ちていてエネルギッシュなさまを表現しました。祭りを表すにははっぴが一番想像しやすいので、目立たせました。

【岐阜県教育委員会賞】


秋季祭礼


木倉 明音

富山県立高岡工芸高等学校2年


【制作意図】

富山県は全国でも獅子舞が最も盛んで、私の住む地域でも秋季祭礼で獅子舞が行われます。祭囃子の音色に合わせて舞う獅子と天狗の姿が感じられる迫力あるポスターになるよう、構図や配色を工夫しました。

【大垣市教育長賞】


熱気湓れる神田祭


西川 菜那 

東京都立工芸高等学校3年 


【制作意図】

江戸三大祭、さらには日本三大祭の一つである神田祭。法被を着た男性たちが迫力満点の「セイヤ」の掛け声とともに鳳輦(ほうれん)を担いで練り歩くさまは圧巻です。その気迫と熱気を伝えたいと思い制作しました。

【岐阜経済大学 学長賞】


どれにしよっか 


岡崎 奈桜 

岡山県立岡山工業高等学校3年


【制作意図】

祭りの屋台で大きくてキラキラしたリンゴ飴は、私の目をも輝かせ、いつもワクワクしながら「どれにしよっか」って選んでいます。そんな様子を文字と暖簾の模様で表しました。

【優秀賞】

夜に明かりを


阿部 麗花 

東海大学付属相模高等学校2年



【制作意図】

私は暗い夜に輝く竿燈まつりの提灯を描きました。下から見上げたときの提灯の美しさを表現しました。

【優秀賞】

べちゃ祭り


亀井 有梨

岡山県立岡山工業高等学校3年



【制作意図】

私の住んでいる地域の祭りは、個性豊かな、「べちゃ(てんぐ)」がたくさん現れる。1体1 体特徴があり面白く楽しい祭りだ。地元で呼ばれている愛称もあり、その愛称も入れて、現代風の図鑑のようなポスターにした。

【優秀賞】

さあ祭を始めようか


久保田 菜々

滋賀県立栗東高等学校2年



【制作意図】


構図を考えて描くのがとても難しかったです。ぬり方も逆光で光ったり、影になったりしたかったので、とても大変でした。祭りの楽しさ、激しさと男らしさを目立たせました。


【優秀賞】

凧を揚げろ!鳴らせラッパ!


笹田 実里 

静岡県立浜松工業高等学校3年



【制作意図】

私は、祭りといえば地元の凧揚げや、ラッパ隊などを考えます。みんなで声を合わせ盛り上がるこの祭りは、1人1人が熱気をおびていてとてもかっこいいです。そんな大好きな地元を描きたくてこの絵を制作しました。

【奨励賞】

ええじゃないか

石井 沙季

岡山県立岡山工業高等学校3年

【奨励賞】

今夜はおまつり

石崎 友香

東京都立工芸高等学校3年

【奨励賞】

おまんと祭り

一色 咲良

愛知県立起工業高等学校2年

【奨励賞】

日野祭 

大岡 毬衣

滋賀県立栗東高等学校3年

【奨励賞】

ドンドン高く天に届くまで

越智 愛梨

愛媛県立今治工業高等学校2年

【奨励賞】

出庭の舞姫

片岡 澄美礼

滋賀県立栗東高等学校2年

【奨励賞】

だんじり祭り

門脇 鈴菜

岡山県立岡山工業高等学校3年

【奨励賞】

湖族祭り

喜納 琴音

滋賀県立堅田高等学校3年

【奨励賞】

「MATSURI」

澤田 彩夏

富山県立高岡工芸高等学校2年

【奨励賞】

永く。

柴田 唯希

福岡県立太宰府高等学校1年

【奨励賞】

打上花火

新谷 怜桜

岡山県立高梁城南高等学校2年

【奨励賞】

和踊り~感情が染まる~

野田 舞

福岡県立太宰府高等学校1年

【奨励賞】

「響け」

蓮 百恵

東京都立工芸高等学校3年

【奨励賞】

青島臼太鼓踊り

松口 梨乃亜

宮崎県立佐土原高等学校2年

【奨励賞】

「ちょっとそこまで。」

眞庭 りえ

東京都立工芸高等学校3年

【奨励賞】

豪華絢爛な夜

宮川 紗代

静岡県立浜松大平台高等学校3年

【奨励賞】

つづいてほしい瞬間

森 心紀

愛媛県立今治工業高等学校2年

【奨励賞】

はだか祭り

森上 早雲

岡山県立岡山南高等学校2年

【奨励賞】

観光祭

山田 沙織

富山県立高岡工芸高等学校3年

【奨励賞】

水面にうつったのは?

山田 優維

福岡県立太宰府高等学校1年

  【入選者】  

 入選者は氏名のみの発表とさせていただきます。

 惜しくも上位入賞を逃した作品の作者名を、入選者として発表します。入選者については、下記をご確認ください。

【 入選者への賞状の授与はございません。 】

  【学校賞】  

    ・滋賀県立彦根工業高等学校

   ・愛知県立杏和高等学校

   ・富山県立高岡工芸高等学校

   ・埼玉県立進修館高等学校

   ・埼玉県立八潮高等学校


 

  ◆第17回全国高校生ポスターコンクール    審査員講評  

審査員長からのメッセージ/U.G.サトー(グラフィックデザイナー)

 

 今年のテーマである「まつり」をユニークに解釈した作品が多かったことが印象的でした。 結果として、それぞれの地元の「まつり」を表現する意志を感じさせ、それを大胆に描きとったものが上位を占めています。加えて、「どこの地方のどの町か」といった情報はとても知りたいところ。ポスターを見る人に「そのお祭りに行ってみたい」と思わせるためには、具体的な良く知られた地域名を添付することの重要性も忘れてはなりません。 これには「お祭りの良さ」を示すことに加えて、「文字のレイアウト」の組み合わせが鍵になります。

 U.G.サトー賞に輝いた森山陽菜さん(福岡県)の「黒鬼」は、顔を煤で黒く塗った子ども「黒鬼」をダイナミックに表現できており、賑やかなお祭りの光景から切り取られた一瞬の表情と大胆な文字表現を一致させ、それを「楽しさ」につなげている点を高く評価しました。

最優秀賞受賞作品について宮川友子(大垣女子短期大学講師・グラフィックデザイナー)

 

  「温羅じゃ!」のポスターが目に入ったとき、迫力に圧倒されました。画面に対する顔の大きさ、その表情、色鉛筆による鮮やかで力強いストローク。そしてゴシック体と明朝体を両方使用した大きなコピー。でも「温羅」という漢字が読めなくて、裏面にある作者の魚見さんのコメントを読み、〈うら〉と読む、とか、「おかやま桃太郎まつり」のパレードでの鬼を模してフェイスペインティングするということを知りました。画像をネットで検索してみると、様々な化粧、衣装の人々がダンスなどに参加している様子がたくさん出てきました。その非日常のいきいきした様子が、画面の中にあふれるように表現されています。

 毎年日本中の様々な高校からたくさんのエントリーがあります。みなさんどんな顔をしてこのポスターを制作したのだろう、と想像しながら審査をしました。コンクールも2 桁の回数となり何年も経ちますが、最初の頃に生まれた赤ちゃんは、今は高校生。その頃の参加者は倍の年齢です。すてきなポスターに触れる生活に近づきましたか? 単に「高校美術の課題」として通過するだけでなく、関わった人たちがまた戻って来たいと思えるようなポスター美術館でありたいと願います。





【 審 査 員 】

U.G. サトー(審査員長・グラフィックデザイナー)

堀冨士夫(日本国際ポスター美術館館長)

山田武司(岐阜経済大学学長)

石原健一(岐阜経済大学前学長)

山本 譲(大垣市教育長)

宮川友子(大垣女子短期大学講師・グラフィックデザイナー)

桐山岳寛(インフォメーションデザイナー)


主催:認定特定非営利活動法人  日本国際ポスター美術館

共催:大垣市、大垣市教育委員会、岐阜協立大学

後援:岐阜県、岐阜県教育委員会、(公財)大垣国際交流協会、大垣商工会議所、大垣青年重役会