第20回全国高校生ポスターコンクール（2021）
テーマ 「まつり」
応募総数638点から選ばれた奨励賞以上の作品です。
最優秀賞
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まつりが来るぞ
橋本 大我
福井県立丹南高等学校 ３年
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【制作意図】
世界的に流行している新型コロナウイルスで、まつりに行くことができ なかった人がたくさんいると思います。そんな人がポスターを見て、少しでもまた行きたいと思えるようなポスターを作ろうと思い制作しました。
【U.G.サトー賞】
ハレ
小島 虎之助
栃木県立今市高等学校 3年
【制作意図】
ハレは儀礼や祭といった非日常の意味を持ちます。今の人々の生活にはどれも活気が無く華が無いように感じます。このケガレがハレの儀式により世界が再び活気に包まれますように。
【岐阜県知事賞】
提灯
松井 鴻葵
鳥取県立倉吉総合産業高等学校 1年
【制作意図】
地域の祭りが三年以上開催されていなくて、その3年前の祭りをイメージしてつくりました。
【大垣市長賞】
集う喜び
稲垣 茉莉
名古屋市立名東高等学校２年
【制作意図】
人々が集まって踊る。にぎやかな祭りの様子を表現しました。今は祭りで大勢が集まって大騒ぎすることはできないけれど、いつかきっと今までのような祭りができるようになると信じて描きました。
【大垣市教育長賞】
わっしょい
南部 綾音
福井工業大学附属福井高等学校2年
【制作意図】
大勢の人がわっしょいと言っているようなイメージで作りました。赤、青、黄の色を使って、「祭」のにぎやかな感じを再現しました。コロナがおさまり、みんなの「わっしょい」が一つになるように思いを込めて作りました。
【岐阜協立大学 学長賞】
すくわれますように
長縄 花怜
名古屋市立工芸高等学校３年
【制作意図】
まつりの金魚すくいの金魚が人々に「掬われる」ことを願うように、変わってしまった生活の中でそれぞれ頑張っている人々が「救われる」ことを願って描きました。
【優秀賞】
舞い踊る
佐藤 彩里
福岡県立太宰府高等学校1年
【制作意図】
秋のお祭りで、1年の豊作の感謝として神様へささげる“浦安の舞”をかわいく表現しました。このポスターを見た人が「いただきます」と言うときに感謝の気持ちをしっかり込めてほしいと思い描きました。
【優秀賞】
あっ、逃げた！
杉本 ひまり
福井工業大学附属福井高等学校 3年
【制作意図】
まだ５才くらいのいとこといったお祭りの思い出を描きました。小さい子の集中したときの真剣な表情が愛おしくて、鼻が膨らんじゃうのもポイント！！マスクで隠れたいろんな表情、早く見れる日が来ればいいなと思います。
【優秀賞】
来年こそ。
中西 彩
大分県立芸術緑丘高等学校2年
【制作意図】
祭の射的金魚すくいを描きました。射的の方は、コロナを倒すという意味を込めて、金魚すくいの方は、地球を救うという意味を込めました。来年こそは、コロナも治って、楽しく祭ができたらいいなと思います。
【優秀賞】
花色幻幻燈
林 綾華
静岡県立御殿場高等学校 3年
【制作意図】
金魚やはっぴなど祭りをイメージさせるものを詰め込みました。全体的に青色でまとめ統一感を出しました。花色はなつかしさや小夜曲、幻燈は思い出の１ページを切り取り映し出すという思いを込めました。
【奨励賞】
思ひ出
阿部 透子
福島県立福島西高等学校2年
【奨励賞】
ただいま、祭り。
居川 瑛真
愛知県立瀬戸工科高等学校3年
【奨励賞】
激練り“やいそ！！”
内山 菜々子
静岡県立浜松工業高等学校3年
【奨励賞】
夏の季節になりました。
江尻 日向子
愛知県立瀬戸工科高等学校3年
【奨励賞】
花火ってきれいだ！！
小野田 夏帆
岡山県立岡山工業高等学校2年
【奨励賞】
早くおまつり（おそと）いきたいよぉぉ！！
河田 茉里菜
埼玉県立越生高等学校3年
【奨励賞】
「ドンッ」
木村 衣織
滋賀県立栗東高等学校3年
【奨励賞】
今年もかな・・・？
北尾 結花
岡山県立岡山工業高等学校3年
【奨励賞】
騒げ
木村 有里加
福井工業大学附属福井高等学校3年
【奨励賞】
輿 ～もう一度～
倉富 花音
大分県立芸術緑丘高等学校2年
【奨励賞】
夏が足りない。
小林 真斗
福井工業大学附属福井高等学校2年
【奨励賞】
ゲームを始めよう
小松 史乃
千葉県立松戸高等学校3年
【奨励賞】
祈る 笑う
鹿野 菜々子
宮城県立宮城野高等学校2年
【奨励賞】
空いっぱいのときめきを
菅野 薫里
福島県立福島西高等学校2年
【奨励賞】
持ち帰るおもひで
中村 美月
福岡県立太宰府高等学校1年
【奨励賞】
獅子踊り
奈良 光
山形県立鶴岡中央高等学校3年
【奨励賞】
今年こそ。
長谷川 みやび
埼玉県立越生高等学校3年
【奨励賞】
輝くひと時をもう一度
畑中 茉由
愛媛県立今治工業高等学校2年
【奨励賞】
夏祭り、早く行きたいね
堀 桃絵
岐阜県立岐阜総合学園高等学校3年
【奨励賞】
チンドンだ！
前口 ちひろ
富山県立小杉高等学校3年
【入選者】
入選者は氏名のみの発表とさせていただきます。
惜しくも上位入賞を逃した作品の作者名を、入選者として発表します。入選者については、下記をご確認ください。
【 入選者への賞状の授与はございません。 】
【学校賞】
・山形県立鶴岡中央高等学校
・福井工業大学附属福井高等学校
・岐阜県立岐阜総合学園高等学校
・岡山県立岡山工業高等学校
・福岡県立太宰府高等学校
・大分県立芸術緑丘高等学校
◆第20回全国高校生ポスターコンクール 審査員講評
上位受賞者へ向けて審査員長からのメッセージ／U.G.サトー（グラフィックデザイナー）
新型コロナウィルスが蔓延する今にもかかわらず、「まつり」をテーマに全国の高校生から多くのポスターが寄せられたことを喜びたい。ここでは各賞に選ばれた10点のポスターに対して、それぞれを講評してみよう。
現れたのは全身眞赤な鯛男。祭りの団扇を片手に金魚入りのビニール袋をぶら下げて…。踊って食って遊んでの語句の間に日本の祭りを揶揄するユーモアが漂っている。今回そんな傑作ポスターが生まれたことを喜びたい。
神輿をバックにひょっとこ男を真正面に登場させて、ハレの日の喜びをシンメトリカルに構成した画面は魅力的である。赤茶色の画面の中で反対色の明るいブルーで、ハレ男の着衣やロゴを表現した構成力は群を抜いていることに驚く。
漆黒の闇の中を上下2段で並ぶ提灯の列を大胆に描いたもの。「提灯は祭りの・・・」の下段のキャッチフレーズは、もっと丁寧に描いてレイアウトしてほしかった！
今は無理だが、やがて多勢で集いたい！集う喜びを夜空に向けた様々な掌にスポットを当てて表現した美しいポスター！
タイポグラフィカルに「わっしょい」の掛け声を画面いっぱいに散りばめてカラフルで楽しいポスターにしています。
金魚すくいの金魚のやがてすくわれることを祈って・・・。もっと明るい画面にして欲しかったね！
金魚や祭りの柄を合わせて幻想的な世界の再構成！ 黒を生かしてなかなかのパターンです。
幼い日、祭りの金魚すくいで遊んだ一瞬を思い出した一枚？ 描写力のあるなかなかの表現ですが、もう一踏ん張りしたいところ！
豊作への感謝の気持ちを米粒のような三女に託した美しい構成のポスター。
よく意味がわからない？ 射的で悪をやっつけて、地球再生を試みたいのかな？
◆受賞作品の特徴 ／髙木 毬子（同志社女子大学メディア創造学科 准教授）
デザインには時代性（時の風潮）を視覚化する力・素質がある。ポスターデザインに取り組む作者の経験・感情によって表現が左右される。
全国高校生ポスターコンクールで度々選ばれてきたテーマ「まつり」にも、2年目に入ったコロナ禍の影響が見られた。 提出された多くの高校生たちが描く「まつり」のポスターからはどことなく寂しい雰囲気が漂ってくる。記憶の中の懐かしい祭り、そして近い将来、地元の仲間たちと距離を保たず集まって楽しむことへの憧れが読み取られる作品が多かった。
その中、橋本大我さんのデザインが審査員の目を引いた。余白をしっかり取っているデジタルで制作されたデザインは着飾ることなく、ユーモアがある。キャッチコピーの「食って」、「踊って」、「遊んで」は「まつり」の基本を率直に伝えている。見ていて思わず微笑んでしまうデザイン。
デザイン制作、具体的にはポスターデザインを通し、言葉ではなかなか伝えづらい自身の思考や概念を可視化しすることはコミュニケーションの1つの重要手段であり、時代の記録にもなる。
【 審 査 員 】
U.G.サトー（審査員長・グラフィックデザイナー）
堀冨士夫（日本国際ポスター美術館 館長）
竹内治彦（岐阜協立大学 学長）
山本 譲（大垣市教育長）
髙木毬子（同志社女子大学准教授）
宮川友子（大垣女子短期大学講師）
桐山岳寛（大同大学講師）
主催：認定特定非営利活動法人 日本国際ポスター美術館
共催：大垣市、大垣市教育委員会、岐阜協立大学
後援：岐阜県、岐阜県教育委員会、（公財）大垣国際交流協会、大垣商工会議所、大垣青年重役会
