18回全国高校生ポスターコンクール(2019

  テーマ 「まつり ~ 私のまつり自慢 ~  」  

応募総数873点から選ばれた奨励賞以上の作品です。 

最優秀賞

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どんどん ど どん


坪下 明日香 

岡山県立岡山工業高等学校3年 

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【制作意図】

私は、自分の地域の祭りで毎年叩かれている伝三太郎太鼓をテーマに描きました。地域全体に響く大きな太鼓の音と実際に太鼓を叩いている人達の迫力あふれる様子がより伝わるように、構図や配色を工夫しました。   

【U.G.サトー賞】


またいる!ひょっとこおじさん 


新名 淑乃 

岡山県立岡山工業高等学校3年 


【制作意図】

西崎公園で行われる小さなお祭りの名物おじさんです。このおじさんを見ると「また今年もいる!」という少しのしつこさと屋台の匂いや地元の空気感を思い出し、嬉しくなる気持ちを表現しました。 

【岐阜県知事賞】


祭り


澤田 彩夏  

富山県立高岡工芸高等学校3年 


【制作意図】

「祭り」から連想したモチーフを組み合わせて文字をつくりました。中央に大きく文字を配置し、全体に様々な色を使用することで、日本の祭りの煌びやかで豪勢な雰囲気を表現しました。 

【大垣市長賞】


提灯の彩なす 


吉田 愛理 

岐阜県立岐阜総合学園高等学校2年 


【制作意図】

大垣祭は山車が最大の見どころのお祭りです。たくさんの提灯で美しく飾られた山車はとても迫力があります。その迫力を表現するために、提灯の光を描き煌びやかさと迫力を表現しました。

岐阜県教育委員会賞】


トマルナ


木村 舞優 

宮城県立土佐原高等学校2年


【制作意図】

私の地元の中で大きな祭である「神武さま」では、稚児行列も有名で、行列で歩いているたくさんの表情を抱えた子供たちを見ていると、その子たちの将来にワクワクするので、その様子を描きました。

大垣市教育長賞


祭り


川蔦 瑠音 

滋賀県立栗東高等学校3年 


【制作意図】

私の中にある「祭」というおおまかなイメージで描きました。暗い夜の中での明るさと祭り特有のわくわくした雰囲気が伝わるといいな、と思いながら楽しく制作しました。

岐阜協立大学 学長賞


よいやさー 


市本 夏海 

富山県立高岡工芸高等学校2年


【制作意図】

私の住む地域の夜高を描きました。夜高の迫力と美しさが伝わるようにしました。背景を黒にして、黄色などの明るい色を散らばせたことによって夜高の光っている様子を表現しました。

【優秀賞】

春日井市民納涼祭り


石川 紗衣 

愛知県立瀬戸北総合高等学校3年



【制作意図】

夏らしく青を基調として作りました。背景が何もないとさみしく感じたので実際にとった花火を透かして華やかなふんいきが出るようにしました。毎年言っているお祭りなのでかきやすかったです。

【優秀賞】

北方の町の灯


河村 萌

岐阜県立岐阜総合学園高等学校3年



【制作意図】

田舎の夜の商店街を照らす神輿と老若男女が関係なく集まる北方祭りの様子を表したいと思いました。楽しそうな町民の中心にある神輿が、みんなを照らしているのが伝わるように描きました。

【優秀賞】

左義長祭


佐藤 ひなた

滋賀県立栗東高等学校3年



【制作意図】


私は左義長まつりをテーマにポスターを制作しました。艶やかな雰囲気を表現するために明るい配色や、にぎやかな模様を描くことを意識しました。画面から楽し気な太鼓の音が聞こえてくるような作品を目指しました。


【優秀賞】

越中八尾風の盆


山田 琴琳 

富山県立高岡工芸高等学校2年



【制作意図】

気品高く唄い踊り継がれる越中八尾風の盆をより多くの人に知って欲しいと思い、八尾の街並みと、踊り子の笠を描きました。

【奨励賞】

子供が主役 垂井曳軕 

青木 百衣

岐阜県立岐阜総合学園高等学校2年

【奨励賞】

「祭」

有江 夏香

埼玉県立春日部東高等学校1年

【奨励賞】

豊橋祇園祭 手筒

一色 咲良

愛知県立起工業高等学校3年

【奨励賞】

大垣祭りの迫力ある軕 

上野 直人

岐阜県立岐阜総合学園高等学校2年

【奨励賞】

時をKAKEYO

小野寺 貴哉

秋田県立仁賀保高等学校3年

【奨励賞】

踊レ!

神谷 玲奈

安城学園高等学校3年

【奨励賞】

野菜、奇祭

木倉 明音

富山県立高岡工芸高等学校3年

【奨励賞】

灼熱

澤村 健太

福岡県立太宰府高等学校1年

【奨励賞】

本山だんじり祭り

篠原 望希

神戸市立六甲アイランド高等学校1年

【奨励賞】

奇祭

渋谷 星哉

秋田県立仁賀保高等学校3年

【奨励賞】

兵庫の祭りだ!

嶋津 三奈

神戸市立六甲アイランド高等学校3年

【奨励賞】

獅子、舞い舞い

龍真 理菜

富山県立高岡工芸高等学校3年

【奨励賞】

ひとときの賑わい

豊田 英莉香

岐阜県立岐阜総合学園高等学校3年

【奨励賞】

阿波の狸まつり

中野 果梨

徳島県立名西高等学校3年

【奨励賞】

城島まつり

中村 彩乃

福岡県立太宰府高等学校1年

【奨励賞】

大門曳山まつり

橋本 鴻暉

富山県立高岡工芸高等学校2年

【奨励賞】

大凧

菱木 乙乃

静岡県立浜松工業高等学校1年

【奨励賞】

夜高の掛け声

松浦 歩那

富山県立高岡工芸高等学校2年

【奨励賞】

一度、来てみられ!

宮田 佳音

富山県立高岡工芸高等学校2年

【奨励賞】

初の鳥城夏まつり

若林 李真

岡山県立岡山工業高等学校3年

  【入選者】  

 入選者は氏名のみの発表とさせていただきます。

 惜しくも上位入賞を逃した作品の作者名を、入選者として発表します。入選者については、下記をご確認ください。

【 入選者への賞状の授与はございません。 】

  【学校賞】  

    ・岡山県立岡山工業高等学校

    ・滋賀県立彦根工業高等学校

    ・埼玉県立八瀬高等学校

    ・富山県立高岡工芸高等学校

    ・埼玉県立春日部東高等学校

 

  ◆第18回全国高校生ポスターコンクール    審査員講評  

上位受賞者へ向けて審査員長からのメッセージ/U.G.サトー(グラフィックデザイナー)

 

 昨年に続く「まつり」をテーマにして今年のポスター・コンクールに参加した高校生たちは、何を題材に描いたらいいのか悩んだ人も少なくないだろう。その時、うわさでよく聞く嫁いな神社のまつりに目を向けがちだろうが、あなた方が子供の時から育てられた町や村の身近な神社の思い出にこそ、きっとヒントが隠されていたのではないだろうか。今回のコンクールで賞を得たポスターは、そんな体験を思い出して描かれたものだと推測している。

 文部科学大臣賞・最優秀賞に輝いた坪下明日香の「どんどん ど どん」は、太鼓をたたく素朴な3人の鉢巻男をメインにしながら、祇園をからめて迫力ある画面を構成、充人の心をかきたてるユーモアに富んだ力作だ。

 U.G.サトー賞を得た新名淑乃の「またいる!ひょっとこおじさん」は、流麗に描いたひょっとこの顔を逆さにした画面にまず目をうばわれる佳作だが、両腕の描写や文字のレイアウトに、やや無理が生まれたことは惜しまれるだろう。

 両人ともにこれから、それぞれの描写にさらなる自己流の磨きをかけつつ、イラストの力を信じながら、デザインされていくことを期待したい。

◆受賞作品の特徴 桐山 岳寛インフォメーションデザイナー・大同大学講師

 

 テーマは昨年に引き続き「まつり」。今年も力強い作品が多く集まり審査は難航しましたが、結果として、地震の体験を通じて「人」や「営み」を描き出した作品が上位を占めました。これは、充人の心を動かす根源的な視点だと言えるのかもしれません。鮮やかな花火、面、金魚のように、あるいは、山車や神輿、太鼓、露天といった誰もが「まつり」の記憶をよみがえらせることのできる題材を個性的な視点からわかりやすく丁寧に描いた作品が評価されました。その一方で、木村舞優さんの「トマルナ」、山田琴琳さんの「越中八尾風の盆」のように、ちいきにある特徴的な情景を切り取って、印象的な方法で仕上げた作品も評価を得ています。

 ソーシャルメディアやムービーなどを活用した情報伝達が中心となる時代にあって、ポスターの存在意義は新たな局面を迎えています。ポスターのこれからのあり方を若い世代の彼らとともに考えてみたいと出品作の数々を見ながら私は感じました。




主催:認定特定非営利活動法人  日本国際ポスター美術館

共催:大垣市、大垣市教育委員会、岐阜協立大学

後援:岐阜県、岐阜県教育委員会、(公財)大垣国際交流協会、大垣商工会議所、大垣青年重役会